インプラントで失敗やトラブルが起きているのは事実です
インプラント治療の失敗やトラブルについて、耳にしたことがあるかと思います。インプラントの失敗原因はさまざまあり、治療自体(歯科医師)に原因がある場合もあれば、患者様に原因がある場合もあります。
インプラントの失敗は、誰にでも起こり得ることですから、どんな失敗が起きているのか、どんなことがトラブルにつながるのか…といったことを、治療前に確認しておくことが大切でしょう。
インプラント治療のための歯科選びが、失敗原因になることだってあるのです。
インプラント治療の失敗例とその原因
1.インプラントが骨と結合しない(オッセオインテグレーションが得られない)
インプラントの機能性の高さは、インプラントと顎の骨が結合することから得られます。 そのため、インプラントがしっかり結合しなければ、インプラントのグラつき・脱落の原因になってしまいます。
骨のやけど
ドリルの熱により骨がダメージを受けると、うまく結合が得られなくなってしまいます。
インプラントが適切に埋入されていない
インプラントを埋入する角度・位置・深さが適切でなければインプラントと骨がうまく結合しません。
誤ってインプラントが骨を貫通してしまった場合も、脱落やグラつきなどが生じます。
2.人工歯が破損する・外れる
アバットメントが緩んでいる
インプラントと人工歯(被せ物)を連結させるアバットメントが緩んでいると、人工歯が外れる可能性があります。
噛み合わせの調整が適切でない
噛み合わせが悪いと、インプラントに負担をかけて人工歯の破損などのトラブルを招きます。
インプラントに負担をかけ続けることが、インプラントの寿命を短くしてしまう可能性もあるでしょう。
3.痛みや腫れ、しびれなどの症状が継続している
インプラント治療の後は、痛みや腫れ、しびれなどの症状が起こることは少なくありません。しかし、通常は痛み止めを飲めば治まる程度の症状であり、長く症状が続くことはありません。
痛みや腫れなどの症状が、1週間以上続いている場合には、歯科医院で相談することが大切です。
我慢できないほどの激しい痛みがある場合には、早めに歯科へ連絡する必要があるでしょう。
また、骨造成手術を行っている場合や複数本のインプラントを埋入している場合には、腫れや痛みが生じやすいと言えます。
神経を圧迫・損傷している
埋入したインプラントが、神経を圧迫したり、損傷したりして、痛みやしびれなどの症状を引き起こしている場合があります。
インプラントが細菌に感染してい
インプラントの細菌感染(インプラント周囲炎)によって、痛みが生じる場合もあります。
細菌に感染する原因には、器具や手術環境の衛生管理の不十分、(糖尿病の人の)血糖値コントロールの不十分などが挙げられます。
インプラントの失敗・トラブルを防ぐための歯科医院選び
インプラントの失敗・トラブルを防ぐために患者様ができることもあります。しかし、安全で正確な治療を受けるため、歯医者選びを慎重に行うことも大切でしょう。
CTや手術室、滅菌器などの衛生管理機器、手術中の全身管理設備など、インプラントの安全性を高める設備や機器は多数ありますが、全ての歯科医院で備えているわけではありません。
また、学会に所属し、インプラント治療に精通している医師もいれば、インプラント治療の経験・技術が十分でない医師もいるでしょう。
治療を受ける医院や歯科医は、慎重に選択することが大切でしょう。費用や通いやすさも大切なことですが、安全な治療を受けられなければ、元も子もありません。